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  雪の宿り 神西清 小説セレクション  
翻訳家さんの小説はどうしてこう、
翻訳家さんの小説はどうしてこう、
私はできることなら平和のうちに自分の再生を完成したい。私の現在生きていゐる世界の幼い調和を形づくってゐる形と色に、私は知らず識らずに少しづつ陰影を許し与へてゐるやうである。これが不正な仮借でありませんやうに。                                  「恢復期」
面白いのでしょうか。チェホフの名翻訳家としてその名を知られている、神西清さん。本好きなら誰もが手に取ったことのある(断言)岩波文庫の『可愛い女、犬を連れた奥さん』も彼の訳です。

そんな神西さんが日本語で小説を書けばヨーロッパのからりとした空気は一変、ぼたん雪がぽたぽた垂れるような文章というのかな、しっとりと静かに、辺りを潤していくような世界が水紋のように頁からどんどん広がっていくんです。

三島由紀夫が絶賛した表題作の『雪の宿り』をはじめ、珠玉の作品を収録。個人的には令嬢すぎる闘病記『恢復期』がおすすめです。

<収録作一覧>

・水と砂
・恢復期
・垂水
・母たち
・雪の宿り
・灰色の目の女
・春泥
・鸚鵡
・少年
・地獄

解説 神西清の文業 文体の創造 石内徹
作品解題 石内徹
神西清 略年譜
(ichi)
著 者 神西清
出版社 港の人
発行年 2008.10
版 型 A5上製
ISBN 9784896292008
定価 3,780円(税込)
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