『土を喰う日々』 水上勉 新潮社
食べ物への感謝と愛情がぎっしり
少年時に京都の禅寺で精進料理を学んだ著者が、長じて軽井沢の山中に移り住み、慈しむように育てた季節の野菜を様々に工夫し仕立てた料理の歳時記。先人は「思う味を作り出すために素材を組み合わせる」のではなく、「素材の持つ味を最大限に引き出した物を作る」思想のもとに料理を紡いできたのであり、今に翻りそれ以上の物を作るよう精進することが、即ち精進料理の「精進」たる意味であると。こうした食生活自体が却って難しい現在なればこそ、食べ物への有難みや慈しみが新鮮に聞こえ、忘れないようにしたいものだと思わせられます。(サトミ/往来堂書店)
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