ぬか漬け、はじめました!



私たち人間の目に見えるこの世界と、物理的には同じ場所に、目に見えないもう一つの世界が重なり合ってあると言ったら、どう思われますか?
パラルルワールド? スピリチュアルな妖精たちの国?
いえいえ、サイエンスフィクションでもなく、ファンタジーでもなく、目には見えなくても現実に存在するのが微生物たちの世界です。

各地の発酵食品を追い求め、微生物たちの活躍を知らしめるために味噌作りのワークショップを積極的に開催し、デザイナーとしてのキャリアとあわせて「発酵デザイナー」として活躍する著者。
本作は、そもそも発酵とは何か?からはじまり、学生時代に勉強した文化人類学的な手法で世界中の様々な種類の発酵食品を紹介、化学の視点から微生物を含む生命の営みを捉え直したかと思えば、発酵を通して人間にとって「美」とは何かを考察。醸造家の活躍を紹介しつつ、その射程は人間の未来に発酵が果たす役割にまで及びます。
微生物たちの生きる営み、人間に有用なものであれば発酵。有害なものであれば腐敗。微生物たちが一生懸命生きた結果に生み出される副産が物納豆、味噌、お酒、ヨーグルト。。。(ビールは彼らのおしっことおなら?)
各種の発酵食品は目に見える世界と見えないもう一つの世界をつなぐ架け橋であり、同時に私たちの複雑な世界の成り立ちを「贈与」「交換」といった文化人類学的な見地からとらえ直す刺激的な考察へと私達を導くものです。
語り口はいたって平易で題材はあくまで身近なものでありながら、文化、学術的なバックボーンにしっかりと裏打ちされた骨太な一冊。これで1600円は安すぎます。本は安い!安すぎる!!

これを読めは、目に見えない微生物たちと仲良く暮らし、彼らの営みの結果である発酵食品をありがたくいただきたくなること、間違いなしです。

『発酵文化人類学』
小倉ヒラク
木楽舎
1600円+税
(笈)



お取り置きフォームへ

お取り置きが出来ましたら、こちらからご連絡差し上げます。
タイミング悪く在庫切れとなりました際はご容赦ください。次回の入荷予定の有無も含めまして、こちらからご連絡差し上げます

往来堂書店

最近のお知らせ